こんにちは!エコモビリティ北海道代表の小川です。
ライフワークである「スニーカー研究」について、改めて考えていきたいと思います。
今年8月にYahooニューストップに「スニーカーブーム終焉」の記事が飛び交い、世界的2次流通サイトStockXでの取引量の激減がデータで示されました。その後日本でも、同じような記事が増えましたね!世の中のスニーカーヘッズは慌ててるかと思いきや意外に楽観ムード?2次流通サイトでは、レアスニーカーと呼ばれるモデルは今もプレミアム価格を維持しているためでしょうか??ブームやトレンドというのは、始まりも終わりも見極めるのは難しいものです。仕手株のように出来高が急降下とともに急落するという投機的な動きとも少し違います。現にレアスニーカーの希少性は維持され、人気モデルはまだ売買も活発に行われているように感じます。しかし、在庫は明らかに供給多可。取引量は減少していると思います…。
90年代スニーカーブーム、誰が終焉を告げたのか…マイケル・ジョーダンというカリスマの引退、ハイテクスニーカー乱発の中、供給が需要を上回りはじめただけのことだったのかもしれません。誰が言ったわけでもなく皆の興味が薄れていった結果…。私の記憶では「エアマックス95」という商材がなくなってそれを超越するものがないジレンマ、届かぬ想いから他に移っていったという記憶があります。何より安くて履きやすいなどを重視するようになった結果、4,000円前後のコンバースがコスパ最高な上、制服に合うという理由から。高価なハイテクスニーカーには手を出さなくなりました。その後スケシューを履いたりもしていました。ブームは経済情勢、その時の興味、価格帯などで変化するものなのでしょう…。
スニーカーブーム終焉…結論から言うと商品を出しすぎてしまったのではないでしょうか?初めのうちは転売で2倍3倍いや5倍以上儲けられるから、、財布の紐は緩々だったかもしれません。また、店頭抽選やWeb抽選という「宝くじ」で当選した時の優越感。さらにそれが定価の数倍になって返ってくる投資に成功したような感覚。毎週いや毎日出る新しい商品。これは2015年頃からこの2023年まで続いてきたことです。ここまでブームを牽引したナイキの戦略はやはり素晴らしかったと言わざるを得ないでしょう!ざっとニュースだけでも沢山の出来事が思い出されます。
ゲリラ完売Fragment jordan1、暴動寸前Supreme Formposit、Supreme jordan5、jordan1 OGカラーリリースラッシュ。adidas yeezyシリーズ登場。通称コジマックスatmosコラボ、Vapormaxの登場、the10シリーズ。AIR MAX 1/97 SW、Union JORDAN、Travis JORDAN、co.jp復刻、FOG、off-white DUNKとSB DUNKブーム。Sacaiコラボ、Supreme Air force1登場などなど…購買意欲を煽り、次から次へとリリースしていきました。
「レアスニーカー」または「ハイプスニーカー」のほとんどが希少価値から急騰し、転売商材・投資対象として世界的に目がつけられたこと、これこそが現在までのブームを生んだ一番の要因ではないでしょうか!「レアなコラボモデルは買えなかったが、すぐあとに出た同じような一般販売では何とか買えました。数も少なかったから買えて本当にありがたい」という言葉が非常に多く聞かれました。これもナイキの戦略で、数少ないコラボモデルで煽って、一般販売で大量投入するということを繰り返してきました。しかしながら、このコラボ商法(品薄商法)も少しづつ変化を見せていきます。
2019年Undercoverコラボ Daybreak・Reactは売れ残り。2020年SacaiとTravis Scott頼みの瞑想。Sacai×NIKE-Blazer mid、Vaperwaffle、LD waffle、Blazer low、Cortez。最終的にUndercove、Fragment、kaws、Clotとのトリプルコラボを用意してもおなかいっぱい状態。Travis ScottとのコラボはLOWを連発。さらに誰も買えないような超極少数のFragment×Travis×NIKEトリプルコラボのjordanをリリースするもほぼ空売り。数が少ないため定価の数倍は維持しましたが、ブームにとどめを刺したのはナイキの限定アクセス商法。off-white Dunkの50種モデルは選ばれた者だけ購入権が与えられた。50種のうち数種類のみ日本上陸。煽るためにやれることはすべてやってブームは遂に限界を迎えたような気がしました。ただ、これはレアスニブームが終わっただけ。転売ブームが終わっただけなのです。売買で2~3倍の利益が出る商材はもうなくなってしまったのです。
~そして誰もお金を使わなくなった…~
円安も大きな転機となり、2022年1月1ドル/110円台前半だった為替は世界情勢の不安とは裏腹に、現在1ドル/150円近辺で推移しています。その影響か2023年10月発売jordan8 bredが30,800円、jordan12 cherryが31,350円と、より一層商品に転嫁される傾向になっています。思い出のバッシュだったこともあり、本当は欲しかった…ですが値段が高く諦めました。私と同じような理由で、スニーカーを追いかけるのを辞めようと思った人は数多いはずです。つまりスニーカーに費やさず、他にお金を使う傾向がより強まったことになります。
~投資対象からの脱却?~
スニーカーに投資した人、ショップを立ち上げた人、海外買収話など、スニーカーに関わる種々がブーム終焉と認識するかもしれません。売り抜けた者、高値掴みをした者もいるでしょう。今後、思惑や需給など様々な要因で見直されることもあるでしょう。問題はそれまで待つ勇気があるか、または投資対象を持ち続けられるか。~スニーカーが好きだ。バスケットボールが好きだ。マイケル・ジョーダンが好きだ。ファッションコーデにスニーカーを取り入れたいと思っている。青春の一つにバスケットボールがある~etc… 理由は様々ですが、当人のスニーカーに対するマインドが一番大事だと思います。「ブーム関係なくただ好きな靴を履くだけです」という人が最も多いと思いますが、投資対象として新品未使用のまま持ち続けるのもひとつです。加水分解が恐い…だったら新しいブームの波に乗るという人もいるでしょう。
スニーカーはブームとして終わりかもしれませんが、再びの熱狂を期待しています。AJ1のOGカラーを揃えたいとか、Hyper Adapt やVapormax登場の時感じたような未来感やワクワク感も待ち続けています。その新たなブームを作るのはナイキなのか、アディダスやニューバランスなのか、はたまたOnといった新進気鋭のブランドかそれ以外の新たな何かなのか…。まだ誰もわかりません!
では次に期待を寄せるものは!?
大谷翔平氏も着用するNew Balanceが活況している。2020年には「M1300 JP3」が発売され、希少性と5年に一度しか発売されない価値からスニーカー界隈の話題となりました。空も飛べるような履き心地から「スニーカー界のロールスロイス」と呼ばれるその価格は当時37,400円。実際にインバウンドで来日されるアジアの方々の着用率もナイキを凌駕するようになってきました。再来年のJP4は45,000円くらいでしょうか…
最近主力の中価格帯2002シリーズが18,000円前後。高価格帯の990番台1000番台は33,000円を超えます。私が社会人になるころはM1400がセレクトショップに鎮座。当時24,000円の靴は憧れでした。気づけば27,000円になり廃盤経て復刻した現在のM1400は33,000円~35,200円。高すぎですわ…
そんなこんなでウォーキングが多い我々の仕事ではNew Balanceを圧倒的に推しています。しかしながら私を含め、価格に庶民がついていけていない現状があります。もったいない…賃上げによる経済活性化を期待します!New Balenceについては健康靴や矯正靴のイメージがあり、我々EMHととても良い相性ですので、今後も掘り下げていければ!