2022年12月28日

スニーカーブームはいつまで?

こんにちは!エコモビリティ北海道代表の小川です。

私たちEMHの目指すところの一つに、ファッションとウォーク・サイクルアクティビティの融合があります。そのひとつ、ライフワークでもあるスニーカー研究(収集…)。そんなスニーカーですが、人気の上昇トレンドが長く続いています。そのブームの理由や如何に!?過去の経験から何を学ぶのか?少しだけ掘り下げていこうと思います。

左からAir Max1 atmos Elephant Air Force1 Low Supreme Comme Des Garcons Air Force1 Low Supreme Vapor Waffle Sacai (全てNIKE)

1993年AJシリーズ8作目となるAir Jordan 8を最後にTHREE-PEAT(NBA3連覇)を成し遂げ、マイケル・ジョーダンは一時現役を引退する。その前後、日本では漫画「スラムダンク」が空前の大ブームとなり、入部希望者が殺到!。私もその一人である…当時の先輩は、ジョーダン8や後継モデルのジョーダン9を着用している人が沢山いて、めちゃくちゃカッコ良かったっす!

先輩が履いていて憧れたAir Jordan8 左AJ8 Play-Off 右AJ8 Aqua 下AJ8 Bugs Bunny(全てNIKE 白のみOG 他RETRO)

 

当時「月刊バスケットボール」を唯一購読しており、スニーカーやバッシュの情報をそこから得ていた。そんな私もAir Jordanに憧れ、1年生の秋にジョーダン9黒赤と呼ばれるモデルを買ってもらい、ジョーダンデビュー!

その後、復帰したジョーダンとともに10、11が発売し、巷ではストリートカルチャーとスニーカーやバッシュがブームに。私がファッションに目覚める頃、流行り出したストリートカルチャー雑誌「BOON」や「GET ON」では、スニーカーの通信販売が紙面の大半を独占するようになる。エアマックスをはじめ、ズームフライトやアップテンポなどのバッシュまでストリートで履かれるように。同級生にはエアマックス95を履くツワモノも現れ、腰パン・ロン毛・ガングロギャルなど当時の文化とも少しづつ融合し、あらゆる層にスニーカーブームが波及。エアマックス狩りに代表される、カツアゲ…をはじめ、学校の下駄箱からスニーカー盗難が横行する異常ともいえる時代に…今思えばそれらを経て瞬く間にブームは去り、残ったのはセール行きとなったエアマックス96や97、ジョーダン12などの在庫…

当時高嶺の花だったAir max95イエロー/Air Jordan11黒赤(全てNIKE RETRO)

目まぐるしく変わるブームとトレンド、新時代へ向かうスピードについていけないものは取り残されていった。高校生になる頃にはナイキのスニーカーやバッシュは見向きもされなくなり…バスケ部でもアシックスのゲルバースト、ポイントゲッター、オールジャパンなど、トレンドが機能性重視になり、いつしかナイキを履く者も見かけなくなった。

今、第2次スニーカーブームが到来している。ん…もう終わりかけている??

2014年フラグメント×ジョーダン1、シュプリーム×フォームポジット、2015年シュプリーム×ジョーダン5、スニーカー系ユーチューバーの出現、ぞれ以降もジョーダン1オリジナルカラー(シカゴ・ブレッド・つま黒、ロイヤル、シャドゥ)復刻などアーリーアダプターの間で再ブームに火が付いた。…転売ブームもひとつの要因となっているのではないか。

NIKE Harajukuをはじめ、NIKE LAB MA5 やDSMG、atmosやundefeated、mita sneakersなどでは、新作の発売日になると長蛇の列ができ、アフターマーケットではレアスニーカーが高額転売されるようになる。2015~16年Air Jordan1の名作たち:Chicago、Bred(Banned)、Black Toe(つま黒)、Shattered Backboad(シャタバ)などが一気に発売になり、オークションでは定価の数倍で取引される…ナイキはブームを煽るために数を絞り、NIKE HarajukuやNIKE Osakaでは購入権を得るために2,000人以上行列ができたことも。これがナイキ計算通りのブーム到来だろう。その後も、2017年モアテンブーム、Off-White NIKE the10シリーズの発売で絶頂期を迎える、中でも「Off-White NIKE Jordan1 Chicago」は、希少性から発売後のAfter Marketでは50万円以上の値がつけられ、他のモデルも軒並み10万円前後で現在も取引されている。


SOSHI Net ~NIKE AIR JORDAN 1 RETRO HIGH OG “BANNED”の抽選に行ってきた!!~

さらに、2018年頃から俳優で超Dunk Collectorの佐藤隆太さんのTV番組出演をきっかけとしたSB Dunk(NIKE SkateBoard)ブームに火が付き、2000年代の過去モデルも高額取引される正に異常な現象(ブーム)が長く続くこととなる。近年はジョーダン人気を背景に、ジョーダン1や4・5・6などの人気モデルを次々と発売し、Off-White、Union、Travis  Scottに代表されるCollaboration Model(コラボモデル)の乱発を背景にその人気を維持している。2022年現在も年に数回訪れる激レアコラボモデルは大争奪戦となっているが、反面、General Release(一般販売)は誰でも買えるようになった。

今もなお、ナイキの人気維持装置を繋いでるのは、「スニダン」に代表される一部の二次流通サイトの存在であろう。掲示板ではお気に入りのスニーカーを自慢し合い、発売情報がひっきりなしに交換されている。ただ、一部を除いて、転売できないとわかった商品は大量にキャンセルされ、在庫が余るという現象も見られるようにもなった。しかしながら、人気モデルは即完売し、SNSを中心にまだまだレアスニーカー市場は活況を見せているようだ。2015年頃から続くこの長期ブームは「一過性」なのかそれとも「一時的」なものなのか?

【盛者必衰】【栄枯盛衰】

この理は必然として繰り返されるのが世の常ではないか。しかしながら、ナイキの見事な戦略により人々を惹きつけている。私もその戦略に乗って…年に数モデル購入させてもらっている。

今のブームは転売(投資)カルチャーSNS(インスタ映え)カルチャー、さらに、二次流通サイトでの「ドヤれる」文化と相まって、25年前の一過性とは少し異なる気がします。これらスニーカー収集が人間の精神的欲求を満たしてくれるツールとして定着していることからも、もう少し人気の高止まりが続く気がします。ナイキの今後の戦略にも期待しています!

争奪戦の中購入できたコラボモデル 左Off-White NIKE Dunk Low 右Off-White NIKE the10 Air Force1 Low

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